どんぶり金魚:小さな器で金魚を飼ってみよう。
はじめに
屋内飼育といえば、現在では水槽とろ過装置(エアーポンプとフィルターのセット)と照明と底砂と水草と必要ならばヒーターも必要というのが常識なのですが、金魚が作られ出した室町時代や普及した江戸時代、ガラスなんてものはまだありませんでしたし、当然ろ過装置も照明もヒーターもありませんでした。
当時の観賞魚の飼い方は、もっとシンプルで単純な飼い方。そして、金魚の最も美しい鑑賞の仕方である上見飼育(上から見る方法)でした。
その昔の人たちが身近に金魚を飼育していた方法の1つを、今風に置き換えたのが"どんぶり飼育"です。
それは、大きめのどんぶりや金魚鉢など、少しの水量しか入らない器で飼う方法のこと。
私は、屋内飼育がとても苦手で、家猫が金魚を食べてしまうという理由もあり、金魚は屋外でのびのびと育てるようにしています。
私が屋内飼育で育てると、水槽やろ過装置を使う飼育方法がどうにも肌に合わなくて、モーター音や常に流れる水流で金魚にストレスを与え殺してしまっていました(涙)
ところが、どんぶり飼育だと何故だかしっくりと金魚飼育が出来た過去があり、今回も金魚の可愛さを身近に感じ取れるどんぶり飼育で屋内飼育を再挑戦してみようと思いました。
そして、私のようなろ過装置を苦手とする誰かさんの参考になるよう、どんぶり飼育を記録しようと思います。
⚠︎注意⚠︎
どんぶり飼育は数ある飼育方法の中の一例であり、飼育者の性格や生活スタイルによっても向き不向きがあります。向いてないと思う方は違う飼育方法を採用してください。
どんぶり飼育のための金魚の選び方
- 全長3〜5センチであること…金魚が小さすぎると毎日の水の"全換え"が金魚の負担になりますし、金魚が大きすぎると容器が窮屈で生きれません。
- 人慣れして臆病でないこと…人慣れして臆病でない子は、人間の指を追ってきたり、目が合いやすいです。そういう子を選ばないと、導入時に新しい環境に馴染めず弱って死んでしまったり、導入がうまくいっても餌やりスタートに苦労するかもしれません。
- 健康であること…欲しい金魚自体が、見た目健康そうであることは当然ながら、同じ水槽内にいるほかの金魚たちも健康そうであることが大事です。(感染のリスクを避けるため) 背びれが綺麗に立っていること、元気よく泳いでいること、体色が美しいこと、目がイキイキしていること、そこらへんをチェックして見ます。
金魚を飼育容器へ移そう!
- 金魚…東錦系全長4センチほど。
- 飼育容器…IKEAサラダボウル1.5リットル(金魚の大きさに合わせてそれなりの容量があれば何でも良いです。)
- カルキ抜き…安全中和剤を愛用しています。
- 粘膜保護…トリートメント期間(1週間)のみ使用予定ですが、なくても問題ありません。
- 金魚が入ってる袋の中の水温に合わせて、お湯と水を混ぜながらバケツの中に飼育水を作る。(カルキ抜きを忘れずに)
- 袋の中の水を半分ほど捨てる。
- 飼育水の入ったバケツに、袋を浮かべる。(袋の中の水が流れないように、バケツのフチに洗濯バサミで袋の端を挟んでおくと良い)
- 袋を浮かべた状態で、袋から少し水を出して排水溝へ捨てて、捨てて減った水量分だけ、バケツの水を袋に入れる。(新しい飼育水を袋に入れるときはチョロチョロとゆっくりと)
- 4を5分ごとに繰り返し、袋の中の殆どの水が新しい飼育水に入れ替わったなーと思ったら、出来るだけ袋の水を入れないように金魚を手で掬ってバケツにサッと移すか、網や柄杓を使って移す。(手で移す場合は、手を水で冷やしてから金魚に触りましょう)
- 金魚鉢やどんぶりなどの飼育容器がすでに用意出来ているなら、バケツの水と金魚を飼育容器に移す。
- 飼育容器に無事に移して体調に異変がなければ、金魚飼育がほぼ成功したも同然!あとは日々の水換えで水温合わせや水質合わせのミスをしなければ大丈夫です◎
…金魚が新しい環境に慣れるまでの1週間、あまり金魚に構わず(触りすぎたりうるさくしすぎるとストレス!)、餌も最初3日間は与えず4日目から少しずつ与えて様子を見ていきましょう☆
用意するもの
- 糞をとるスポイト(あまり水をグイグイ引き上げない、細くて小さいものが良い)
- 水温計(指の感覚で測っても良い)
- 柄杓(飼育容器や袋に入るサイズ。計量カップやコップみたいなものでも良い。)
- カルキ抜きと粘膜保護剤(粘膜保護剤はなくても良い)
- 飼育容器(重すぎたり大きすぎると世話が大変、小さすぎると金魚が生きられないので注意!)
- バケツ(塩浴や薬浴のときに分量を測りやすくするためにも、本来はメモリのある7〜10リットル用が使いやすい。)
飼育容器の置き場所
無事に導入が完了したら、飼育容器の置き場を決めましょう。
- 室温が激しく上下しないところ。
- 直射日光のあたらない、日中明るい部屋。
- スピーカーやテレビのそばでないところ。
…我が家では、個室になってるキッチンダイニングのダイニングテーブルに置いています。
参考書
"どんぶり金魚の楽しみ方"
この本に限らず、金魚を飼うと決めたら、まずは参考書を一冊買っておくと良いです。
ネットでは個人の書いたいろんな情報が蔓延している分(私含め)、情報の取捨選択が難しい現状です。
書籍なら、それぞれ多少違った方法が書かれていたとしても、間違った情報が書かれていることは絶対にありませんし、基本中の基本が書かれていますので、まずは基本を習得することがベターです。
そこから、飼育者とその金魚の個性に合った方法を模索していくのがいいのではないかと考えます。
私含め(笑)"どこの誰だかの言葉"より、お金を出して買った情報"書籍"を信用しましょう!