金魚とめだか「季々」

飼育法など。

どんぶり金魚:餌やりについて。

金魚を迎えたら3日以上餌は与えず、少し環境に慣れた頃に少量からスタートします。

 

①餌の種類

浮上性のものが目線が合いやすく良いと思いますが、たまに浮上性の餌が苦手な子もいます。(その場合は沈下性のものを選びます)

しかしまずは浮上性の餌を購入することをお勧めします。

全長3センチくらいなら、口の大きさに合わせて砕いて与えるか、初めから小さい形状の餌を購入しましょう。

全長4センチを超えてたら、小さめの丸い粒のもので大丈夫です。

餌の袋に金魚のサイズが書かれていますので、チェックして購入してください。

 

②与える量

初日は1粒から。

翌日2粒、翌々日3粒…と、徐々に増やしていきましょう。

どんぶり飼育は、「朝晩2回」という与え方ではなく、あらかじめ1日量を小皿に入れて飼育容器のそばに置いておき、1日かけて1粒ずつ、金魚と目が合ったら与える方法を採ります。

しかし冬に限っては、暖かい日中までにすべて与え終えてる状態が望ましいです。夕方からは室内とは言え急激に気温が下がりだし、消化不良になりかねないからです。

消化する時間に室内の気温が下がり出さないことがポイントなので、金魚自体が動き回っているなら寒い朝に与えるのは問題ありません。

最終的な餌の量は、どんぶり飼育の場合は"少なめ"が良いです。

(金魚自体を大きくしたいなら、そもそもどんぶり飼育には向いていませんので水槽飼育にされてください。)

どんぶり飼育では、"出来るだけ小さいまま長生き"してもらうため、水をフンで汚さないよう少なめを意識しましょう。

じゃあ、一体その量とは?って疑問に思われるかもしれませんが、正直私もわかりません。

翌日の水の状態が異常に悪くならず、体型を維持しているなら、その量が正解です。笑

(水の状態が悪いとは、とろみがある、泡が消えにくい、白く濁っている、臭い…などです。)

 

③食べない子は?

いざ与えようとしても、人慣れしていない子や性格的に臆病な子は、餌をなかなか食べません。

その場合は「まだ慣れてないんだな」と判断して、餌を引き上げ、また翌日チャレンジしてください。

いつか食べてくれます。笑

(餌を放置し続けるのは水を汚すので絶対にしてはいけないことです。数分後には引き上げましょう。)

金魚と目が合って、水面にぴこぴこ泳いできて口を開けて待ってる状態がベストですが、人慣れしてない子や性格的に臆病な子は、なかなかこのステージには到達できないかもしれません。

そういう子に対しては、根気よく声かけして餌を与え続け、水換えも最大限に優しく行い、人間に慣れてもらうしかありません。

また、餌を食べないというのは、健康を害しているということもあります。

金魚の健康チェックをして、異変があれば対応していきます。

 

④食べた分だけフンをする。

金魚をお迎えして餌抜きしていた数日間で、すっかり金魚のフンは出切って水も汚れず綺麗な飼育容器を保てていたと思いますが、餌を開始したらまた飼育容器はフンまみれになっていきます。

フンの汚さが気になる方は、最初に用意していたスポイトでこまめにフンを取って捨てていきます。

その方が観賞魚として見栄えも良いですし、翌日の水換えまで水が汚れにくくなるので金魚が過ごしやすくなります。

見栄えの良い小さめの入れ物にスポイトを入れて、飼育容器の側に一緒に置いておくと、サッとフンを取れて水換えの時にまとめて捨てることができます。

もちろん、翌日の水換え時までフンを放置していても特に問題はありません。

 

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どんぶり金魚:毎日の水替えの方法。

どんぶり飼育は、毎日水を"ほぼ全部"交換するのが基本。

「毎日なんて面倒!」って思うのは、大きな水槽を想像するからだと思います。

小さい容器で育てる"どんぶり飼育"なら、食器の洗い物とおなじくらいの手間でしかありません。

 

どんぶり飼育の水替えの仕方は、何通りかありますが、一番楽な方法を採用してください。

要は、 金魚の負担がなく毎日新しい水を交換 出来たら、それでオッケー◎なのです。

 

2020.1追記:

どんぶり飼育の範囲に入る、超小型水槽と言われるサイズ(2リットル〜)の場合、全換えというよりは少し前日の飼育水を残しての80〜90パーセント水換えが成功の秘訣のように感じました。

また、どんぶりであっても超小型水槽であっても、多少の石や水草があった方がバクテリアの住処になりやすいので、水換えや掃除がしやすい少しの量だけ入れることをお勧めします。

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(追記おわり)

 

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①同じサイズほどの飼育容器を2つ用意している場合。

前日に、翌日使用する飼育容器に新しい水を入れて汲み置き、2つ並べて一晩置いて、どちらの容器も同じ水温になったら、翌朝金魚のみ手で水ごと掬って移す。

※一晩(半日)水を汲み置きすれば、カルキは抜けているとのことですが、私は念のためカルキ抜きを入れます。

 

②飼育容器は1つのみで、汲み置き水を別の大きめの容器(飼育容器と同じ水量もしくはそれ以上が入る物)で用意する場合。

前日に、バケツなどに翌日使用する水を入れて汲み置き、飼育容器と並べて一晩置いて、飼育容器とバケツの中の水温が同じになったら、翌朝金魚のみ手で水ごと掬ってバケツへ移す。飼育容器をさっと水で洗ったら、バケツの水と金魚を飼育容器へそっと移す。

※一晩(半日)水を汲み置きすれば、カルキは抜けているとのことですが、私は念のためカルキ抜きを入れます。

 

③飼育容器は1つのみで、汲み置き水を別の小さめの容器(飼育容器より少ない水量の物)で用意する場合。

前日に、大きめのコップやキャニスター(保存容器)などの口径が広いものに翌日使用する水を入れて汲み置き、飼育容器と並べて一晩置いて、飼育容器とコップ内の水温が同じになったら、翌朝金魚のみ手で水ごと掬ってコップへ移す。飼育容器をさっと水で洗ったら、飼育容器に新しい水を蛇口から入れる。この時、お湯を混ぜつつ古い水と水温が同じになるように調整すること。(カルキ抜きを忘れずに!)

最後にコップの水と金魚を飼育容器へそっと移す。

 

ーーー

①〜③のやり方を中心に、一番飼育環境に合った楽な方法を見つけていくと良いです(*´-`)

 

 

どんぶり金魚:小さな器で金魚を飼ってみよう。

はじめに

屋内飼育といえば、現在では水槽とろ過装置(エアーポンプとフィルターのセット)と照明と底砂と水草と必要ならばヒーターも必要というのが常識なのですが、金魚が作られ出した室町時代や普及した江戸時代、ガラスなんてものはまだありませんでしたし、当然ろ過装置も照明もヒーターもありませんでした。

当時の観賞魚の飼い方は、もっとシンプルで単純な飼い方。そして、金魚の最も美しい鑑賞の仕方である上見飼育(上から見る方法)でした。

 

その昔の人たちが身近に金魚を飼育していた方法の1つを、今風に置き換えたのが"どんぶり飼育"です。

それは、大きめのどんぶりや金魚鉢など、少しの水量しか入らない器で飼う方法のこと。

 

私は、屋内飼育がとても苦手で、家猫が金魚を食べてしまうという理由もあり、金魚は屋外でのびのびと育てるようにしています。

私が屋内飼育で育てると、水槽やろ過装置を使う飼育方法がどうにも肌に合わなくて、モーター音や常に流れる水流で金魚にストレスを与え殺してしまっていました(涙)

ところが、どんぶり飼育だと何故だかしっくりと金魚飼育が出来た過去があり、今回も金魚の可愛さを身近に感じ取れるどんぶり飼育で屋内飼育を再挑戦してみようと思いました。

そして、私のようなろ過装置を苦手とする誰かさんの参考になるよう、どんぶり飼育を記録しようと思います。

⚠︎注意⚠︎

どんぶり飼育は数ある飼育方法の中の一例であり、飼育者の性格や生活スタイルによっても向き不向きがあります。向いてないと思う方は違う飼育方法を採用してください。

 

どんぶり飼育のための金魚の選び方

  • 全長3〜5センチであること…金魚が小さすぎると毎日の水の"全換え"が金魚の負担になりますし、金魚が大きすぎると容器が窮屈で生きれません。
  • 人慣れして臆病でないこと…人慣れして臆病でない子は、人間の指を追ってきたり、目が合いやすいです。そういう子を選ばないと、導入時に新しい環境に馴染めず弱って死んでしまったり、導入がうまくいっても餌やりスタートに苦労するかもしれません。
  • 健康であること…欲しい金魚自体が、見た目健康そうであることは当然ながら、同じ水槽内にいるほかの金魚たちも健康そうであることが大事です。(感染のリスクを避けるため) 背びれが綺麗に立っていること、元気よく泳いでいること、体色が美しいこと、目がイキイキしていること、そこらへんをチェックして見ます。

 

金魚を飼育容器へ移そう!

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  • 金魚…東錦系全長4センチほど。
  • 飼育容器…IKEAサラダボウル1.5リットル(金魚の大きさに合わせてそれなりの容量があれば何でも良いです。)
  • カルキ抜き…安全中和剤を愛用しています。
  • 粘膜保護…トリートメント期間(1週間)のみ使用予定ですが、なくても問題ありません。
  1. 金魚が入ってる袋の中の水温に合わせて、お湯と水を混ぜながらバケツの中に飼育水を作る。(カルキ抜きを忘れずに)
  2. 袋の中の水を半分ほど捨てる。
  3. 飼育水の入ったバケツに、袋を浮かべる。(袋の中の水が流れないように、バケツのフチに洗濯バサミで袋の端を挟んでおくと良い)
  4. 袋を浮かべた状態で、袋から少し水を出して排水溝へ捨てて、捨てて減った水量分だけ、バケツの水を袋に入れる。(新しい飼育水を袋に入れるときはチョロチョロとゆっくりと)
  5. 4を5分ごとに繰り返し、袋の中の殆どの水が新しい飼育水に入れ替わったなーと思ったら、出来るだけ袋の水を入れないように金魚を手で掬ってバケツにサッと移すか、網や柄杓を使って移す。(手で移す場合は、手を水で冷やしてから金魚に触りましょう)
  6. 金魚鉢やどんぶりなどの飼育容器がすでに用意出来ているなら、バケツの水と金魚を飼育容器に移す。
  7. 飼育容器に無事に移して体調に異変がなければ、金魚飼育がほぼ成功したも同然!あとは日々の水換えで水温合わせや水質合わせのミスをしなければ大丈夫です◎

 

…金魚が新しい環境に慣れるまでの1週間、あまり金魚に構わず(触りすぎたりうるさくしすぎるとストレス!)、餌も最初3日間は与えず4日目から少しずつ与えて様子を見ていきましょう☆

 

用意するもの

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  • 糞をとるスポイト(あまり水をグイグイ引き上げない、細くて小さいものが良い)
  • 水温計(指の感覚で測っても良い)
  • 柄杓(飼育容器や袋に入るサイズ。計量カップやコップみたいなものでも良い。)
  • カルキ抜きと粘膜保護剤(粘膜保護剤はなくても良い)
  • 飼育容器(重すぎたり大きすぎると世話が大変、小さすぎると金魚が生きられないので注意!)
  • バケツ(塩浴や薬浴のときに分量を測りやすくするためにも、本来はメモリのある7〜10リットル用が使いやすい。)

 

飼育容器の置き場所

無事に導入が完了したら、飼育容器の置き場を決めましょう。

  • 室温が激しく上下しないところ。
  • 直射日光のあたらない、日中明るい部屋。
  • スピーカーやテレビのそばでないところ。

 

…我が家では、個室になってるキッチンダイニングのダイニングテーブルに置いています。

 

参考書

"どんぶり金魚の楽しみ方"

この本に限らず、金魚を飼うと決めたら、まずは参考書を一冊買っておくと良いです。

ネットでは個人の書いたいろんな情報が蔓延している分(私含め)、情報の取捨選択が難しい現状です。

書籍なら、それぞれ多少違った方法が書かれていたとしても、間違った情報が書かれていることは絶対にありませんし、基本中の基本が書かれていますので、まずは基本を習得することがベターです。

そこから、飼育者とその金魚の個性に合った方法を模索していくのがいいのではないかと考えます。

私含め(笑)"どこの誰だかの言葉"より、お金を出して買った情報"書籍"を信用しましょう!

 

どんぶり金魚の楽しみ方 世界でいちばん身近な金魚の飼育法

どんぶり金魚の楽しみ方 世界でいちばん身近な金魚の飼育法

 



 

ようこそ、金魚の世界へ。

みなさんが金魚を飼うことになったきっかけは何でしょう?

 

私は、日本の美を感じる和のものが昔から好きで、和装や和風建築や和風庭園・・・そして金魚でした。

なんといっても、睡蓮鉢などの上見で見る金魚の美しいこと!

しかし"飼うキッカケ"は、やはり金魚すくいからでした。

金魚すくいで楽しんで、気軽に持ち帰って、そこから突然のスタート。

だいたいの方の金魚飼育のスタートは、ココにあるように思います。

 

ですから、私の自家繁殖の原点もそこにあるのです。

 

突然飼育が始まっても、お金をかけず簡単に手に入れることができる飼育用品で、飼育スペースや飼育労力に負担をかけず飼育をスタートし、それをキッカケにお客様に金魚の魅力を感じてもらうこと。

 

これが一番、お客様にとって気軽に「金魚飼育を始めようかな」って思える内容ではないかなと思うのです。

いろんなことに興味を持つ年頃のお子様が「金魚を飼育してみたい」と思っても、親が負担を感じるようではまず金魚を購入するに至りません。

「お金がかかるー!世話する時間ないー!どこに置くのよー!!!」

っていう、忙しい主婦の声をたくさん聞いてきました。

世間の金魚に対する本音はそこですよね。

この本音に耳を傾けない限り、一般家庭からどんどん金魚飼育が遠ざかってしまいます。

 

一般的な金魚飼育としては、「金魚は大きな水槽で、いろんな製品機器を揃えて、頻繁に水換えして、病気になった場合に備えて高い薬も揃える!」って感じかもしれません。

でも、その家庭によって出来ること出来ないことの環境が違っていて、確かに理想はそれが正しいことなのですが、高い理想を言われて、やる前からやる気を失ってしまっては意味がありません。

 

ですので、私が目指すところは

①出来るだけ、どんな環境でも耐えうる金魚を作ること。

②一般家庭、言うなればどんな家庭の子供でも育てられるよう、お手軽な金魚飼育を目指すこと。

 

私の役目として、”出来る限り、理想的環境が整わなくとも育てられる状態の金魚”を、お客様の元に送り出せたらいいなと思っています。

このような目標は、食べていかねばならない会社では現実的ではありません。当然ですね。

全国にいる、趣味で自家繁殖をしている方だけが叶えれることなのだと思います。

 

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